長芋
北海道の肥沃な大地で育ち、きめ細かく真っ白で粘りのある長芋。4月と11月に収穫します。長くて傷つきやすい長芋は収穫がとっても大変です。十勝の長芋はすっきりした癖のない食べやすい品種で、東南アジアでも人気です。春掘り長芋はコクと甘味が特徴です。
前年に収穫し貯蔵していた種芋を120gの大きさに揃え切り分けていきます。消石灰溶液に漬け殺菌し、数週間かけてキュアリング(切断面をコルク状にして腐敗しないようにすること)を行います。その後、温度と湿度をかけて芽出しを行います。
芽の大きさが1cm弱になったら植え付けのサインです。肥料を畝に撒いた後に長芋がまっすぐ育つようにトレンチャー(掘削機械)を用いて約1m土を耕します。専用のプランターに乗り、一つ一つ手作業で種芋を等間隔で置いていきます。7cm程度土をかけます。
3.5mのポールを手作業で畝に沿って真っすぐ刺していき、その後ネットを張っていきます。約1か月で芽が出てくるので芽出しと間引きを行います。夏になるとネットの上部まで絡みながら芽を伸ばし、葉が茂ることで緑のカーテンが出来上がります。こうすることで太陽の光をまんべんなく浴びることができ、立派に芋が成長します。
成熟が進み収穫時期になると葉が茶色く変わります。ネットやポールを取り除き機械を用いて蔓や被覆ビニールを回収し、収穫が始まります。長芋は肌が薄く折れやすいので傷つけないように丁寧に収穫することが大切です。11月に収穫する秋掘り長芋はみずみずしく食感が良いのが特徴で、翌年4月まで雪の下で越冬した春掘り長芋はまろやかで粘りが少し強いのが特徴です。